今年の全国ツアーのテーマは「対話の授業づくり」と「支持的風土の学級づくり」です。
キーワードである「対話」は、前回の学習指導要領が出たときに、とても大切にされた言葉でした。しかし、いま対話を大事にしている授業が減っているのではないでしょうか。

なぜ対話をするか。対話することによって考え、学びを深めるからです。友達と対話しながら思考していくには、支え支えられる環境が必要です。これを「支持的風土」と言います。
(「支持的風土」の反対は、子どもたち同士が互いに相手を批判し合うことによってうまれる「防衛的風土」と呼ばれるものです。)

人間関係力の弱まっているいまだからこそ、対話の重要性を再認識したい。そんな想いを込めて「対話」と「支持的風土」を今年のキーワードにしました。

「授業実践講座のスペシャル企画・国語の桂 聖先生とのコラボ講座から、「対話の授業づくりと支持的風土の学級づくり」の内容の一部を紹介します。

どこが違っているかな?

上の2枚の絵で違っているのはどこか。
気づかない友達へのヒントの出し方を考えてみます。
「答えを全部言うのではなく、一部分を言って、考えさせてあげましょう」と促すと、

「形が変わっているよ」
「数が増えているよ」
「長さがかわっているよ」

算数で勉強したい図形、数と計算、量のキーワードを、子どもたちがヒントとして自然に使いはじめます。

間違い探しに限らず、友達にヒントを出すときには、上から何番目、左から何番目といった言葉を子どもたちも自然に使っています。
それを聞いて「その説明、上手だね」とほめてあげるといいですね。

「こういうときは上から何番目、左から何番目」と説明しなさい、という指導との大きな違いは、もともと子どもたちにはそういう表現をする資質・能力が備わっていると考えて接すること。要するに引き出すという教師の構えがあることです。

1回目に先生から「ヒント上手だね」と誰かがほめられると、2回目のグループ活動では自分もヒントの出し方を工夫しようと頑張る子が必ずいます。

ここでもその姿をさがしてほめてあげましょう。
「あなたも上手だね」の「も」が欲しいんです。

最初の子だけしかほめない先生が多いのですが、2回目も意識してちゃんとほめてみてください。すると、3回目にはクラス中に広まっていきます。
「みんな素敵だね」と、にこにこして子どもたちの変化をほめましょう。
ほめるときは、この3段ロケットを意識して行うと、子どもが大きく変わります。

参加された先生方の声

笑いながらたくさん考えて、あっという間に時間が過ぎました!子どものほめ方の3段ロケットを早速実践したいと思います。

広島県広島市立小学校先生

自分は子どもに頭を使わせる授業をしているだろうか」と自問しながら聞きました。愉しい授業をつくりたい!

山口県防府市立小学校先生

算数は「楽しい」?「愉しい」?

「楽」はある程度外的な刺激を与えることで味わわせるという側面があります。

「愉」には「心」がついています。
心がついているということは内発的なものです。内側から湧き上がってくる楽しさです。

ひたすら繰り返す練習はもうやめて、子どもたちが「わー、この問題面白そう」というものを増やしていきたい。

先生方も 「この教材、面白そうだな」というものを探してみてください。
それがどの学年、どの単元で使えるかどうかを吟味するのはあとでいい。

すると、自分が面白いと思っているものは「こういう要素があるものだな」「きっと子どもたちもここで喜ぶだろうな」と想像がつく。

自分が子どもの席に座ったとき、自分の授業を見て「面白いと思うかな?」と考えてみましょう。
自分が面白くないものは、子どもも面白くありません。

参加された先生方の声

笑いながらたくさん考えて、あっという間に時間が過ぎました!子どものほめ方の3段ロケットを早速実践したいと思います。

全国学力・学習状況調査について、まずは自分も解いて共有
体験を持とうと思いました。視点を絞り、「最初、むずかしいと思ったけど、ちゃんと読めば簡単だったよ」という成功体験を子どもにさせたい。

「自分は子どもに頭を使わせる授業をしているだろうか」と自問しながら聞きました。愉しい授業をつくりたい!